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「『従順になるように』と劇薬を処方されました」被害女性A子さん(20代)が告発する《歌舞伎町精神科医》による“薬漬け洗脳”の手口

「『従順になるように』と劇薬を処方されました」被害女性A子さん(20代)が告発する《歌舞伎町精神科医》による“薬漬け洗脳”の手口

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 父親とB子さんでインターホンを押すと、いきなりA子さんが部屋の玄関から飛び出してきたという。

現れたA子さん「目がギンギンで瞳孔が開いていた」

「なんていうんですかね、目がギンギンで、瞳孔が開いているような感じ。明らかにおかしかったんです。ドアが閉められてしまったので、インターホンを押して伊沢に出てくるよう言いましたが、完全にシカトされました。A子やB子ちゃんから話を聞いて、もうこれは警察に頼むしかないと新宿署にそのまま被害届を出しに行きました。

 でも、数日後にA子は被害届を取り下げると。このときは、伊沢のことがまだ好きだったんです」

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 この事件以前から、父親は「これまでの娘と何かが違う」とその異変が気にかかっていた。A子さんはこう明かす。

「実は、交際を始める少し前から伊沢先生から処方される精神薬や向精神薬の量が増えていきました。まずは一つの包装に睡眠薬など複数の錠剤が入った『伊沢カクテル』。その他にも『すっきり眠れるから』と飲みきれないほどの睡眠薬や向精神薬を処方されて。『A子ちゃんは従順になるようにもっと飲まなきゃ』と、精神病による興奮を抑える強い効果があるエビリファイなどの劇薬を処方されることもありました」

伊沢カクテル

 A子さんは薬の知識があったため、「必要ない薬は飲んだふりをして持っていた」というが、それでも服用する薬はどんどん増えていった。父親は、A子さんの異変には服薬も関係しているのではないかと思い、セカンドオピニオンとして別の病院に連れて行ったという。

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 しかし精神科は患者を複数の医師が診察したり薬の処方をしたりすると、トラブルが発生する可能性も高く、別のクリニックの患者の受診は断られるケースが多い。A子さんもこの病院では患者として受け入れられなかった。

A子さんの「お薬手帳」

 ただ薬の量があまりに多かったため、「その先生が『東京クリニック』に薬を減らすようにと手紙を書いてくれた」(父親)というが、「その手紙について伊沢が怒ってしまい、さらに薬を増やされました」(A子さん)。

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