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「『従順になるように』と劇薬を処方されました」被害女性A子さん(20代)が告発する《歌舞伎町精神科医》による“薬漬け洗脳”の手口

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genre : ニュース, 社会

「彼からは日常的に『もっと従順になるように薬を飲め』と言われていました。いつの間にか彼のことをすごく好きになってしまって、家族からの忠告も聞き入れなかった。その果てに、事件が起きてしまいました」

 取材に応じたA子さん(20代)は、薬物の影響からか、時折手を震わせながらこう話した。

 3月28日、東京都新宿区歌舞伎町の精神科『東京クリニック』の院長、伊沢純容疑者(51)が、同居していた女性の左足を殴る蹴るなどの暴行を加えた疑いで警視庁に逮捕された。A子さんはこの被害女性本人だ。

伊沢容疑者とA子さん

 事件について全国紙社会部記者が解説する。

「今回の逮捕は再逮捕です。最初の逮捕は2月26日の夜、歌舞伎町のマンションの警備員が『同居中の彼氏に殴られた人がいる』と通報したことがきっかけでした。後日、家宅捜査で伊沢容疑者の自宅から覚醒剤0.28グラムが見つかり覚醒剤取締法違反容疑で逮捕。伊沢容疑者は『自分のものではない』と供述しています。その後、親子ほども年の離れた20代の被害女性(A子さん)の傷害容疑で逮捕されましたが、『女の妄想だ』とこちらも否認しています。

 4月21日にも、歌舞伎町のクリニックでの診察中に女性患者の胸などを触った疑いでまた逮捕されました。警視庁はさらなる余罪がないか引き続き捜査しています」

 A子さんは4月某日、父親とともに「文春オンライン」取材班の取材に応じた。

「活発で最高な娘」がリストカット痕だらけに

 A子さんは体重30キロ台でかなりの痩せ型だ。腕にはリストカットの跡が生々しく残っている。しかし父親によると約1年前までは、まったく違うタイプだったようだ。

A子さんの腕に残るリストカットの痕

「元々は進路もなんでも自分で決められる、しっかりした子だったんです。勉強もよく頑張っていた。海外旅行も好きで、タイに1カ月間一人旅したこともある。活発で明るくてね。最高の娘でしたよ」

 父親は明るい声でそう話したが、その目は悲しげだ。両親に愛され、活発だったという過去と、目の前に座る弱々しいA子さんの姿が結び付かない。彼女に、一体何があったのだろうか。

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