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警視庁は取り調べが理詰め。では、大阪府警は…?

 ちなみに、ニュース番組でガサ入れシーンが特に派手なのが国内最大の暴力団組織「山口組」などを相手にした大阪府警や兵庫県警だ。「開けんかい、コラ!」と関西弁でまくし立てる4課の刑事の怒鳴り声は迫力がある。

 警視庁と大阪府警の双方の4課に逮捕された経験がある指定暴力団の元幹部は、2つの組織の違いについてこう振り返る。

「以前に大阪の4課に逮捕された際には、とにかく怒鳴りつけられた。取り調べが厳しく、往生した。その点、警視庁は大声で攻め立てられることはないが、取り調べが理詰めで来る。言い逃れ出来ないようにきっちりと詰められる。これはこれで往生した」

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 現在は裁判員裁判対象事件を中心に取り調べの様子は録音録画されるため、威迫的な取り調べがあればすべて記録が残ることとなる。昔のこととはいえ、警視庁と大阪府警での取り調べをすべて類型化することは出来ないだろうが、元幹部は「(組織としての)違いはあったと感じた」と明かす。

指定暴力団山口組総本部に家宅捜索に入る警視庁の捜査員ら ©時事通信社

“4課”はヤクザからしても「なじみのある言葉」

 大阪府警には組織犯罪対策本部という部署があるが、情報収集や分析が主な任務となっている。こちらはいまだに捜査4課の名称の部署が残っており、暴力団犯罪捜査の全般を担当している。

 いずれにしても今年の3月までで警視庁からは組対4課の名称がなくなった。

「警視庁のガサ入れを何度も受けた」と話していた前出の指定暴力団の古参幹部も「現場の刑事たちにしてみれば、4課という名前は愛着がある。4課の名称がなくなるのは、さみしいだろう」と同情を寄せる。

「自分たちには4課という言葉には愛着などは全くない。ただ、ヤクザの立場からしても、なじみのある言葉ではあるのは間違いないけどな」