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「お店でメロンパフェを食べてたら、それがオーディションだった」鈴木蘭々(46)が語る、個性的すぎた少女が『ポンキッキーズ』でブレイクできたワケ

鈴木蘭々さんインタビュー #1

2022/05/08
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 お互いのことがよくわからないせいなのか、髪型や服装などについてうるさく言われることもありませんでした。

 実は全然流行ってもなく、完全に私がこうしたいだけ、というファッションであっても、「これが流行ってるから、こうしてるの!」みたいなスタンスでいると、結構そのまま受け入れてくれました。内心ではどう思ってたかはわかりませんけど(笑)。 

 そうやって二人三脚でやって1年くらいかな。ある日、突然自宅に博報堂の方から「ローソンのCMに出てくれないないか」って電話が来て。声をかけてくださったのは、前の事務所にいた時に出演したCMでお世話になった方でした。 

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おじさんの正体に気づかず…『ポンキッキーズ』の舞台裏

――ローソンのCMに加えて、『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ、1991年~1997年)のコント「改造人間カスタムひかる」で演じた若松きらり役、『ポンキッキーズ』(フジテレビ、1993年~2001年)で安室奈美恵さんと組んだユニット「シスターラビッツ」でブレイクしましたね。1993年から1995年にかけては、まさに一気にという感じでした。

蘭々 『ポンキッキーズ』は、学校に行く前に必ず見てて。高泉淳子さんが山田のぼるというキャラクターを演じられていて大ファンだったんですよ。ローソンのCMをやっているなかで、社長に「お前なんかやりたいこととかないのか?」と聞かれたので、『ポンキッキーズ』に出たいと答えて。 

 

 それがちょうど番組編成の時期で、『ポンキッキーズ』のオーディションがあると社長が聞きつけたので、2人で向かいました。

 当時まだ河田町にあったフジテレビで、局の中に入っていたレストランでしばらく待っていたら、ハンティング・ワールドのセカンドバッグを小脇に抱えたメガネのおじさんがやってきて、社長はその方に私の歌のデモテープを渡したり、いろいろ話したりしていました。 

 私はハンティング・ワールドのおじさんはオーディション会場へ案内してくれるスタッフだと思っていたんですが、社長との話も終わらないし、もう少し時間がかかりそうだったので「ちょっとメロンパフェ頼んでもいいですか?」と聞いて。

「え! お前メロンパフェ食べるのかよ!」と社長には笑いながらツッコまれましたが、おじさんはいいよと言うので、メロンパフェを食べながら案内されるまで3人で談笑してたら、なんとそれがオーディションだったという。 

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