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犯人の出品物は、つぎつぎと落札されていき……
というのも、その後も犯人と思われる出品者は、別のクーラーボックスやテントなどを出品し、実際に落札されているものも少なくなかった。
「例によって出品理由は〈キャンプスタイル変更のため〉。この頃は、犯人の出品物をチェックするのが日課みたいになっていて、『これも盗品じゃないか』『これも怪しい!』とやってました」(同前)
現場検証から2週間ほどが経ったころ、所轄の警察署から連絡があり、今度は実際に事件当時と同じようにテントやタープをたててほしい、とのことだった。
「それで、またキャンプ場に行って、当時の我が家のサイトを再現しました」(同前)
その後、警察署で3度目となる経緯説明を行ったが、担当の刑事の反応は「これまでで最も好感触で、『結構な証拠でした』と言われて。何かようやくこれまでの努力が報われた気がしました(笑)」(同前)
それから2カ月後に担当の刑事から「調書の内容を確認して欲しい」と連絡があり、これを確認して、サインした。RINさんたちには伝えられなかったものの、この時点では既に警察は犯人の氏名や職業、自宅なども把握していたという。
「ただ、もう逮捕されるのかな、と思ってからが長かったですね。その間も相変わらず犯人はフリマサイトでキャンプ用品を取引していたので、『捜査はいったいどうなっているんだろう』と悶々としていました」(同前)
今年の4月になってようやく、担当の刑事から犯人が逮捕されたことを告げられた。
昨年9月にクーラーを盗まれてから、実に7カ月後の逮捕劇であった。