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「“陰の者”だったが『パリピ孔明』のおかげで…」グレート-O-カーンがアニメで学んだ“かっこいい”生き方と理想のヒール像

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#2

note

岡倫之は「まあどこかで元気にやってるだろうよ」

――先日のアメリカ遠征でも、オーカーンさんが乱闘から女性を守ったと聞きました。

オーカーン また余、何かやっちゃいました? ……まあ、あの試合が場外乱闘になることは目に見えていたからな。余は勝負に水を差されないように、レスラーと観客の間に入っただけのこと。それが結果として誰かを守ったかは知ったことではない。

――新日本プロレスでは2014年にも、岡倫之というレスラーが暴漢を取り押さえた事件があったそうですがご存じですか?

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オーカーン ……有名な話だからな、話ぐらいは聞いている。伝説のヤングライオンと呼ばれていたらしいな。あの時は横浜アリーナで、人相の悪い男が連れの男を殴っていて――。

――まるで見てきたように詳細ですね。

オーカーン あくまでも聞いた話だ。そのレスラーは暴れていた男を腕ごとホールドして鯖折り状態にしたうえで、馬乗りになって取り押さえたんだな。男は酒を飲んでいて「なんだてめーどけ! 殺すぞ!」と抵抗したが、岡は余と同じように敬語で「落ち着いてください。どうして暴れていたんですか、理由だけでも教えてください」と根気強く呼びかけたそうだ。なかなかできる男だな。

――今は新日本プロレスに所属されていないようですが、岡選手が今どうしているかご存知ですか?

オーカーン まあどこかで元気にやってるだろうよ。見た目が余に似てデブでハゲで、しかもアニヲタだったらしいというのも好感が持てるところだ。

――確かに当時の写真を見るとよく似ています。そういえばオーカーンさんは先日の試合の後にも「余みてぇなデブで、ハゲで、見た目不潔で、アニヲタで、そんな人生ヒエラルキー下の奴」とおっしゃっていましたが、ご自身のことをそんな風に思われているのですか?

オーカーン そうじゃなあ、余は今でこそ支配者だがいろんな苦悩を乗り越えてきたのは確かだ。プロレスをやっていなければ、デブでハゲであることは大抵マイナスだろうよ。ただそういう奴だって支配者になれるということを余が証明すれば、夢があるだろう? そうやって夢を見せるのが、プロレスラーとしての一番の仕事なわけだ。