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マーティン、デスパイネ、そしてパスクチ…なぜロッテの外国人は愛すべき選手が多いのか

文春野球コラム ペナントレース2022

2022/05/17

 昨季はシーズン最終盤まで優勝争いを繰り広げた末、惜しくも2位に終わった千葉ロッテマリーンズ。『頂点を、つかむ。』というスローガンを掲げた今季は、昨季の悔しさをバネに絶対優勝するという決意が伝わってくるけど、ゴールデンウィーク明け(5月8日)の時点での成績は12勝20敗。開幕前の期待値からすると、波に乗り切れないなんてものじゃない。ファンも「こんなはずじゃなかったのに……」と、モヤモヤする日々を過ごしています。

 チームの調子が上がってこない要因はいくつも考えられるけど、そのなかでも外国人野手の成績がなかなか伸びていないことはかなり痛い……。

 思い返してみれば、昨季も打線は外国人野手に牽引してもらいっぱなし。レアードは29貫もの寿司を握り、マーティンもここぞという場面で何度も殊勲打をかっ飛ばしてくれました。本当に頼りになったなあ。

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 特にマーティンは終盤に右足甲骨折というアクシデントに見舞われ、レギュラーシーズンは絶望とまで診断されたのに、完治を待たず2週間で戦線復帰。万全とは程遠いコンディションでも激走を繰り返し、プレイでチームを鼓舞し続けてくれました。

 骨が折れているのに運動するなんて、想像するだけで痛すぎて変な汗が出てきますよ。常人のオッサンはちょっと筋肉痛になっただけでもしんどいですからね。なのにプロ野球という最高峰の舞台で、優勝したいという一心で激痛を我慢しながら強行出場し続けたマーティン。チーム愛あふれるその姿に心を打たれないマリーンズファンは皆無だったでしょう。

マーティンとレアード

チーム愛あふれる外国人選手に恵まれるマリーンズ

 日本のプロ野球チームにとって、基本的に外国人選手は“助っ人”。だからこそ起用できる人数には制限があるわけですが、貴重な枠を使っているのに成績が上がらなければファンから罵声を浴びせられ、チームの負けが込めばその責任を押し付けられるという厳しい立場になりがちです。

 でもマーティンやレアードがどんなに不振にあえいでも、僕は罵声を浴びせる気持ちには一切なりません。それは彼らがマリーンズというチームを大切に思い、チームのために献身的にプレイを続けていることがビシビシと伝わってくるからなんですよね。

 マーティンは昨季終盤の強行出場のほかにも、2試合続けてサヨナラ打を浴びて空港で一人ぽつんとしていた益田投手に声をかけて近くで寄り添ったとか、若手選手やエチェバリアの打撃練習に付き合ってアドバイスを送ったとか、その“聖人エピソード”には事欠きません。

 レアードも流れを変える一発を放っては三木選手とのパフォーマンスで盛り上げ、ヒーローインタビューでもファンを楽しませてくれてます。試合後のグラウンドウォークには愛息を連れて姿を現すこともあるし、レアードが通算200号本塁打を放った試合はたまたま僕の前の席にレアードの家族が座っていて、大喜びしている姿を見ることもできました。家族と一緒になってマリーンズでの生活を楽しんでくれているんですよね。

 ロメロだって今季初勝利をあげた際に「引退するまでこのチームでプレイしたい」とチーム愛を公言してくれたし、エチェバリアもインスタグラムでファンの投稿を積極的にシェアして交流を楽しんでくれてる。

 マリーンズというチームの雰囲気がそうさせるのか、マリーンズはチーム愛にあふれる外国人選手に本当に恵まれているなと改めて思うわけです。

 過去にマリーンズに在籍した外国人選手を遡ってみてもそう。2005年限りで引退する初芝清氏が少しでも長く野球を続けられるようにと神社で日本シリーズ進出を祈ったベニー。国の事情で泣く泣くソフトバンクに移籍した年にオールスターでマリンスタジアムに凱旋し、マリーンズ時代の応援歌に乗って一発を放ったデスパイネ。外国人枠の関係で起用法が安定しないなか、どんな場面でも献身的に左腕を振ってくれたチェン・グァンユウ。結果はあまり残せなかったけど、パラデスやバルガスだってナイスガイだったなあ。

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