大城卓三の理想の起用法とは?
球団も大城選手に高い期待と信頼を置いていることがうかがえます。たとえば「24」の背番号を与えたこと。巨人の24といえば、40代以上のファンには中畑清さん、最近のファンには高橋由伸さんのイメージが強いはずです。あのキャプテン・坂本勇人選手をスカウトした大森剛さんも、現役時代は背番号24でした。
本来であれば高橋由伸さんの後継者ともなれば荷が重くなりそうですが、球団が巧みなのは、間にライアン・クックという外国人選手を挟んでいること。残念ながらクック投手はわずか1年で巨人を去りましたが、間に外国人選手を1年挟んだことで「24」のイメージがリセットされた感があります。そんな「背番号ロンダリング」のおかげで、大城選手は過度なプレッシャーに苦しむことなくプレーできているのではないかと思うのです。
余談ですが、巨人の背番号ロンダリングは「10」にも及んでいます。阿部慎之助さんの引退後はジャスティン・スモーク選手が短期間つけ、中田翔選手に引き継がれました。あの松井秀喜さんがつけた「55」も背番号ロンダリングしていれば、大田泰示選手(現DeNA)は今も巨人で活躍していたのでは……と、つい惜しんでしまいます。
シーズン前のバラエティ番組を見ても、巨人からは岡本和真選手や吉川尚輝選手とともに大城選手の露出が多いように感じました。球団として、「巨人の顔になってほしい」という期待は間違いなくあるはずです。
大城選手の能力、期待値の高さを強調したうえで、みなさんにお聞きしたいことがあります。大城選手の理想的な起用法はどんなものだと思いますか?
個人的には今の形、つまり大城選手が多くの試合でスタメンを務め、相性や守備力を重視して小林選手が二番手、さらに好調の岸田行倫選手も脇を固める今の体制がベストだと感じます。投手陣の分業化が進む今、実力のある捕手が複数いるなら活用しない手はないですからね。ダメージのたまりやすい捕手というポジションで、1年でも長く活躍してほしいと願うばかりです。
大城選手はこれからも捕手としての実績をコツコツと積み上げていくのか、それとも「名刺代わりのヒット曲」が生まれるのか。いずれウチのオカンも「巨人の捕手といえば大城!」と即答できるような存在になってほしいと祈っています。
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