「もう一度頑張るのか、このまま死ぬか」究極の選択の末に…
――その女性による“言葉の暴力”によって、精神的に追い詰められてしまったと。
小阪 その時は肉体的にも精神的にも相当参ってしまっていて。誰かに迷惑をかける自分や、太って醜い自分の姿が許せなくて「明日からどうやって生きていけばいいんだろう。何をどうしたらいいかわからない」という状態になっていました。
もう一度働いて頑張るのか、それともこのまま死ぬか。究極の選択に迫られて、「最後にもう1回だけ頑張ろう」と思い直しました。
私にはきちんと夢を実現する力がある
――“洗脳状態”にありながらも、立ち直ろうとしたんですね。
小阪 そうです。その時にぼんやりと、これまでの自分の人生を振り返ってみたんですよ。そうしたら、子どもの頃に描いていた夢は、実はほとんど叶えていたことに気がついたんです。
小さい頃はパン屋さんやケーキ屋さんにもなりたかったんですが、それはアルバイトでやっていたし。私自身もすっかり忘れていたけれど、昔は「アイドルになりたい」という夢を持っていた時期もあって。それも“グラビアアイドル”という形で叶えていた。
その時の私は、“洗脳”の影響もあって自分で意思決定するのが怖くなっていたんですけど、自分の人生を思い返してみたら「私にはきちんと夢を実現する力があるんだ」と思えるようになって。それに「本当は自分の思いにすごく忠実な人間で、やりたいことばかりやってきた人生なんだな」ということもわかりました。
でも1つだけ、まだ達成できていない夢があることに気が付いたんです。それが、小さい頃から憧れていた「保育園の先生」だったんですよね。
――それで、小さい頃の夢だった保育園の先生を目指すことに。
小阪 もちろん、保育という全く別の世界に足を踏み入れる難しさはわかっていました。元グラドルという特殊な仕事をしていたこともあって、働き口を見つけるのはかなり苦労しました。テレビにもたくさん出ていたし、引退後の騒動も知られているので、アルバイトの面接を受けてもそれまでの経歴がバレると落ちてしまう。
仮に受かっても、働いている最中に「あの人、見たことある!」って言われてしまって、それが原因ですぐクビになっちゃったり。なかなか新しい自分の居場所を見つけられなくて、「“普通”の世界で生きていくのはもう無理なのかも」と挫けそうになったこともありましたね。