芸能界を突然引退したあと、20キロもの激太りや“洗脳騒動”で世間を驚かせた元グラビアアイドルの小阪由佳さん(36)。身も心もボロボロだったという小阪さんが再起をかけて挑んだのは、保育の道だった。

 そんな彼女に、保育園立ち上げに至った理由や現在行っている芸能人のメンタル面をサポートする活動、次世代タレント育成の活動について話を聞いた。(全3回の3回目/2回目から続く

小阪由佳さん ©️杉山拓也/文藝春秋

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保育士として働いた喜びとジレンマ

――先ほど「私には子どもが必要だった」とおっしゃっていましたが、保育園で子どもたちと接してみていかがでしたか?

小阪 その時の私は、すごく感受性が敏感だったというか……子どもたちの気持ちが、手に取るようにわかったんです。

 例えば、「泣いている子は、怒られたのが悲しくて泣いてるんじゃなくて、自分の気持ちを聞いてほしいから泣いてるんだ」とか。

――子どもたちと心が通じ合った、と。

小阪 そんな感じです。でも保育士は業務量が多くて、子どもたちと接する時間をたくさん取れない“ジレンマ”もありました。

 それに保育園は意外と閉鎖的な空間で、毎日同じルーティンの繰り返しなんですよ。子どもたちの自己肯定感や自尊心を高めるためには、幼いうちからもっと多様な人と交流したほうがいいのに……。

©️文藝春秋

「子どもたちにいろんな経験をさせられる保育園があったらいいな」と感じていても、当時の私は保育補助にしか携われなかったから、何もできなくて。

 そんな時に、出版社の知人経由でセミヌード写真集を出さないかという話をいただいたんです。