小阪 だからそういう子には「今まであなたがしてきた経験がすべて“あなたらしさ”で、それ自体が魅力的。問題はそれを適切なタイミングで出せるかどうかなんだよ」と伝えています。まずは自分が持っている魅力を十分に理解して、それを使いこなせるようになるべきなんです。そのあとは、どこまで挑戦し続けられるかですね。芸能界は忍耐の世界なので(笑)。
流されるように生きてきた過去の自分を許せる
――いろんな経験をされた小阪さんだからこそできるアドバイスですね。
小阪 芸能界を目指している子たちに大切なのは「自分を売ってもらいたい!」と思うことではないんですよね。そこを勘違いしてほしくない。
本当に重要なのは「自分の魅力に気づいてもらえさえすれば売れる」という状態を作っておくことなんです。それを伝えるためにもコーチングを活用しています。
――ありがとうございます。最後に、これからの目標を教えてください。
小阪 今考えているのはcheer leadをオンラインサロンのようなコミュニティにして、芸能界で悩みを抱えている子たちの“勉強や挑戦の場所”にすることですね。あとは、cheer leadにいる専属タレントの子たちが活躍できるよう、私自身が全力以上の力を出していきたいと思っています。
本気で自分の人生と向き合っている子たちに関わっていると、私自身も学ぶことがたくさんあるんです。それに彼女たちと真剣に対峙することで、グラドル時代に流されるように生きてきた過去の自分を許せるような気がしていて。今の仕事が、これまでの人生で一番やりがいや面白さを感じていて、毎日充実しています。
私生活では、今年の1月に結婚をしました。これまで1人ですべての決断をしてきたけれど、そばで応援して支えてくれる存在がいるだけで、こんなに心強いんだなって実感しているところですね。結婚したことで、よりパワーアップできたと思います。
写真=杉山拓也/文藝春秋