昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2022/06/03

一ー男性器を作っても、性交渉時においては完全に機能しないと。 

進一 と思います。つけてるわけじゃないので、わからないですけど。ただ聞いたことあるのは、勃起した感覚はあるそうです。あと、挿入もできるというのも聞きますが。 

 僕としては「つけなくても支障なくない?」っていうのがあって。ただ、FtMのなかには、僕と似たような意見もあれば、また違った意見もあって、人それぞれ。でも、つけなくても支障がないという意見は結構あると思いますね。 

 

手術を急ぎたかった背景に、“意外な過去”

一ー子宮の手術後、生理以外で大きかった変化はありますか。 

進一 骨格と筋肉。まず、華奢じゃなくなった。筋肉の付き方が違う。 

 女性ホルモンを分泌する子宮がなくなった状態で、手術後も男性ホルモンを注入するから、男性化がさらに早くなっていくんですよね。お尻が小さくなったのも、それですよ。

 手術前は、現場仕事を辞めた途端に華奢になるかもしれないって気持ちがあったから辞めづらかったけど、手術してそういう不安もなくなった。 

一ー手術を急いだのは「早いとこ法的にも男として認められたかった」とのことですが、そう思わせるなにかがあったと。 

進一 当時、付き合ってた女性との結婚を意識してたんで。僕、25歳で結婚して。その女性が名古屋にいて、一緒に住んでいて。だから、名古屋で子宮の手術をしたんです。 

『新婚さんいらっしゃい!』(テレビ朝日、1971年~)にも出ましたもん。 

一ーえ。 

進一 25歳で子宮を取って、戸籍を変えて、そのまま結婚するじゃないですか。翌年に26歳で結婚式を挙げて、翌々年に27歳で『新婚さんいらっしゃい!』に出たんですね。 

 

一ー『新婚さんいらっしゃい!』では、FtMのことは。 

進一 一切明かしてない。いわゆる、普通の夫婦として出てます。番組側は「どうします。話します?」って感じでしたけど、僕らは「ちょっと伏せてもらえますか」って。 

 奥さん側の家庭が、いろいろ面倒だったというか。向こうの家族は僕の事を知ってるけど、親族には知らせないでほしいというスタンスだったので、番組で言えなかった。そこから、僕の中で「でも、わざわざ隠すことなのかな?」って違和感が出てきて。 

『新婚さんいらっしゃい!』から半年で、離婚したんです。で、離婚をきっかけにいろいろ考え始めたんです。 

写真=平松市聖/文藝春秋

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

この記事の写真(16枚)

+全表示

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー

関連記事