大きくて力強いジャーマンシェパードが8割を占める日本の警察犬。でも小さな体と、愛らしいお顔の小型犬だって負けていない。勇敢でお利口さんなその姿に、最敬礼。
パピヨン まる(11歳♀)|北海道警嘱託(伊達署)
北海道警が小型犬の警察犬を採用し始めたのは2013年。最初に挑戦したのはパピヨンのゆず(♂)だった。
「ゆずが初めて臭気選別の審査を受けた時、臭いを付けた布を置く台が大型犬用だったんです。小さいゆずは届かず、手をかけて失格に。訓練士の清水磨理先生が『嗅ごうとする犬の意欲を汲んであげられないか』と交渉した結果、翌年から小型犬用の台が用意され、ゆずも合格できたんです」(飼い主の神山けい子さん/北海道洞爺湖町)
ペットショップで売れ残っていたというまるも15年に1回目で合格。17年にはゆずとまるの息子・かぼすが臭気選別と捜索の両部門に合格するという快挙を成し遂げた。