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「一滴の血に反応し…」飼育放棄されていたトイプードルが“優秀警察犬”になるまで

犬のおまわりさん2022 #1 トイプードル

 大きくて力強いジャーマンシェパードが8割を占める日本の警察犬。でも小さな体と、愛らしいお顔の小型犬だって負けていない。勇敢でお利口さんなその姿に、最敬礼。

トイプードル エリー(4歳♀)・エディ(4歳♂)・アンズ(9歳♀)|茨城県警嘱託

 鈴木博房さん(茨城県東海村)の警察犬の訓練士歴は36年。育て上げた警察犬は14頭に及ぶが、その内訳は11頭のシェパード、そして3頭のトイプードルである。

エリー(4歳♀)・エディ(4歳♂)・アンズ(9歳♀)

「トイプードルのアンズは飼育放棄された犬だったんです。2013年、動物指導センターで殺処分になるところをみかねて私が連れ帰りました」

 虐待を受けてきた様子のアンズは怯えが酷かったが、鈴木さん夫婦と3頭の先輩シェパード犬の愛情を受けてすくすく成長。シェパードの警察犬としての訓練に、自ら加わりはじめた。

虐待された捨て犬が茨城の優秀警察犬に

 当時、茨城県警が警察犬として認めていたのはエアデールテリア、ゴールデンレトリバー、コリー、ジャーマンシェパード、ドーベルマン、ボクサー、ラブラドールレトリバーの7犬種。

「アンズの優秀さを県警さんに話したところ、7犬種と同様に日本警察犬協会の高等訓練試験に合格したら警察犬の受験資格をあげますよと」