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「一審では激しい攻防が続いていたにもかかわらず、すべての嫌疑が有罪となったことで、減刑を狙う方針に転換したのではないかとみられています。上告審も常習賭博について無罪を訴えるものでした」

「V.Iは永遠に復帰してはいけない」という世論調査が約7割

 V.Iのこの事件に端を発し、YGエンタテインメントの創立者で代表だったヤン・ヒョンソク代表も、所属していた歌手の麻薬使用の証言もみ消しや海外遠征賭博、性接待などの嫌疑で起訴され、事務所のすべての役職から降りている。性接待では無罪となったが、遠征賭博では有罪となり1500万ウォン(約150万円)の追徴金を支払っている。

元BIGBANGのV.I(スンリ) ©Getty Images

「バーニングサン事件」を暴いた「SBS funE」(民放局SBS傘下のエンタテインメント専門のケーブルテレビ)のカン・ギョンユン記者(女性)は事件を報じた後こう語っていた。

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「私たちは韓流という名の下にすべてのことを許し、監視や批判を怠っていたのではないか。こうした問題について私たちは徹底して考えるべきだと思います」(SBSニュースより)

©時事通信社

 当時、「V.IもYGエンタテインメントも火消しができると思っているようだ」とある記者は話していた。韓流が世界に広がる中、その華々しい活躍の裏にへばりついていた前近代的な価値観が明るみに出た事件でもあった。

 V.Iが懲役となったニュースは、韓国では芸能界を巡る他の疑惑に打ち消されてか、淡々と報じられていた印象だ。ニュースではV.Iが2023年2月には出所することについても触れるものが多かったが、7割近い人が「V.Iは永遠に復帰してはいけない」とする世論調査結果がでている(5月27日、メディアリアルリサーチコリア)。