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〈性売買、横領、脅迫などで懲役1年6ヶ月〉「実業家と持て囃し『華麗なるギャツビー』になぞらえ…」BIGBANGの“末っ子”が犯罪に走るまで

2022/05/28
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本人の反論「私が有名で芸能人であるという理由だけで…」

 親しかった歌手兼タレントの性的な盗撮動画をグループメッセンジャーで共有していたことも報じられると芸能界を引退。所属していたYGエンタテインメントとの契約も解消したが、性売買などの嫌疑については、かけられていた疑いすべてを否定していた。韓国の時事週刊誌(『時事ジャーナル』2019年3月19日号)にもこう語っている。

バーニングサン事件をめぐり審理に出席したV.I ©AFLO

「今は何を話しても誰も信じてくれない状況です。捜査機関ですらカカオトークの内容がすべて事実であり、証拠だと考えています。

 本当に、私が有名で芸能人であるという理由だけで『どうせ(スンリは)やっていたんだろう』と判断されてしまわないか、怖いです。正直、国民のみなさんに申し訳ないとは思いながらも、悔しさを訴えたり、反論できない立場にいるじゃないですか。最後にひと言だけつけ加えるなら、海外遠征賭博や性接待斡旋はなかったです」

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2019年、警察に出頭したV.I ©AFLO

「携帯の予測変換機能によるもの」

 その後、2020年1月に起訴され、続いて3月には兵役法により入隊。裁判は地方裁判所にあたる普通軍事裁判所に移管された。裁判はその年の9月から始まった裁判は二十数回に及び、32人の証人が証言台に立ったといわれる。 

 V.Iは裁判が進む中で、「外国為替取引法違反」を除いた他の嫌疑については一貫して否定し続けた。性接待を思わせる携帯のメッセージについては「携帯の予測変換機能によるもの」「単純な打ち間違い」と主張していたと伝えられている。

法廷に向かうBIGBANGの元メンバーV.I(2020年1月13日) ©AFLO

 21年8月12日に行われた一審判決では9つすべての嫌疑で有罪となり、懲役3年、追徴金11億5690万ウォン(約1億1560万円)の判決が出た。これによりV.Iはその場で拘束となり、収監され服役していた。一審判決を不服として即座に控訴はしたが、今年1月27日に行われた控訴審では一転、すべての嫌疑を認めていた。韓国紙記者が言う。