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過去には詐欺事件で逮捕歴も

 主犯の光弘は、地元・三重県松阪市内の私立高校を卒業後、事業を手広く展開してきた。友人が語る。

「バー経営のかたわら、宅地販売や造成工事などの不動産業を手掛け、太陽光発電でもかなり儲けていました。羽振りもよく、金色の高級時計とネックレスを身に付け、車も複数台所有。愛車は真っ赤なフェラーリでした」

 プライベートでは、歯科衛生士だった妻・梨恵との間に三男三女をもうける“ビッグダディ”に。14年、市内に延床面積約350平方メートルの瀟洒な中古の2階建て一軒家を購入した。

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 ところが――。11年3月、光弘は虚偽の内容で住宅ローンを申請した詐欺事件で逮捕されてしまう。

「それを機に、メインの不動産経営が悪化。『アカン、やばい』と繰り返すようになり、『儲かるから』とビットコインにも手を出すようになった」(同前)

 14年には東京・六本木に会社を設立。赤坂のクラブで飲み歩き、不動産投資や太陽光ビジネスの話を周囲に持ち掛けていたという。

 16年以降は日本を飛び出し、インドネシアに進出。油田開発で一攫千金を狙ったが、19年11月、光弘名義の自宅など不動産が市に差し押さえられてしまう。

現在は人気のない一家の豪邸

「その年、みっちゃん(光弘)と会いましたが、『経営がうまくいかん』とぼやいていました」(同前)

 再び詐欺に手を染めるのは、差し押さえから半年後のことだった。長男・大祈の友人が打ち明ける。