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「競輪選手に蹴られたら凶器で暴行を受けるのと同じ」

 捜査関係者は「沙季ちゃんは長野容疑者とA氏が同居をはじめた昨年11月下旬頃から虐待されはじめた可能性が高い」という。

「沙季ちゃんの頭や顔には複数の傷があり、通常なら簡単に折れるはずのない両大腿骨の骨折もしていました。強靭な肉体と、人並み外れた脚力を持つプロ競輪選手に踏まれたり、蹴られたりすれば、凶器で暴行を受けるのと同じ。幼児の身体はひとたまりもないでしょう」(前出の社会部記者)

※写真はイメージ ©iStock.com

 A氏は競輪選手を引退後、どのような道を歩んでいたのか。

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 取材班が一般社団法人日本競輪選手会にA氏の身元を確認すると、「既に引退しており、その後の消息は把握していない」とのことだった。しかし、競輪選手時代の恩師に話を聞くことができた。

「身体能力が高く体にバネがあり、いいものは持っていました。しかし、瞬発力に長けていた彼は持続力が必要な自転車競技に対して苦戦していました。そのあたりが選手として伸びなかった理由だと思います。

 それまでは私の話もしっかり聞いてくれましたが、プロになってしばらくして私と練習方法が合わなくなり、彼が別のところで練習するようになって師弟関係は解消しました。いわゆる破門です。それから一切連絡はありません。ただ、当時は暴力的なことを感じたことはありませんでした」

 現役時代は明るい性格と端正な容姿で女性ファンからも人気だったというA氏。前出のスポーツ紙記者が打ち明ける。

「A選手は現役時代に一般女性と結婚。引退後は一時期、競輪関係の仕事をして自身の実家で両親と同居していました。奥さんとは数年前に離婚したそうです。子供がいたかどうかは聞いていません」