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パワハラに耐え兼ね、70錠以上の薬飲み自殺未遂

 事件が起きたのは5月12日の夜のことだ。X氏はいつも以上にA氏を叱責していたという。フジ社員が語る。

「Aさんの入稿した番組表の原稿が、Xさんは気に入らなかったようです。XさんはAさんに『入稿先業者に電話しろ!』と、営業終了後の業者に何度も電話をさせていた。そして、『明日、何度も電話してすみません、と謝罪しておけ』と言い捨てていました」

 そしてその数時間後――。A氏はパワハラに耐え兼ね、自殺未遂を起こしてしまったのだ。

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「朝、Aさんがふらふらの状態で廊下を歩いていました。聞くと、70錠以上の薬を飲んだというのです」(同前)

「事実です」言葉少なに認めたA氏

 その後、労務管理担当者がA氏に話を聞いたという。

「Aさん自身もディレクターやADから、仕事が辛いと相談を受けていたそうです。Xさんからのパワハラだけでなく、後輩の悩みも抱え込んでいたのでしょう」(同前)

 そして5月22日、A氏は自宅で大量の薬を服用し、二度目の自殺未遂を起こしてしまった。異変を察知した局員が救急車を呼び、A氏は一命をとりとめ、二日後に退院した。今は休職中だ。

 A氏の自宅を訪ね、パワハラや自殺未遂について確認すると、言葉少なに「事実です」と認めた。