全国の体力自慢が集まり己の限界に挑む中で、毎年多くの人間ドラマが生まれているTBSの人気スポーツバラエティ『SASUKE』。1997年の放送開始以来、人気を博す同番組は次回大会で40回目の開催となる。
このSASUKEにおいて、“サスケくん”の愛称で親しまれている森本裕介さん。7歳でSASUKEと出会い、15歳のとき当時最年少でSASUKEに初出場した彼は、その8年後には番組史上4人目の完全制覇を達成。さらにその4年後には、番組史上2人目となる2度目の完全制覇も果たし、名実ともに現役最強プレイヤーとなった。
そんな森本さんに、SASUKE漬けだった学生時代のことを伺った。
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SASUKEと出会う前、アスレチック好きな少年時代
――SASUKEとの出会いは7歳の頃と聞いています。SASUKEと出会う前は、どのような子供時代を過ごしていたんですか?
森本裕介(以下、森本) 幼稚園や小学生のときは、アスレチックが大好きな子供でした。親がいろいろなところによく連れて行ってくれたので、公園で遊んだり、球技をやってみたりと幼い頃からさまざまな運動を体験してましたね。
――でも、アスレチックが一番好きだったと。
森本 自然が豊かな場所で育ったのも関係しているかもしれません。木登りとかも好きでしたね。公園くらいの規模ではなく、大規模なアスレチックともなると山奥まで行かなきゃいけないんですけど、そういう場所にも親は「こういうの好きそうやな」って連れて行ってくれて。それが、すっごく楽しかったんです。
――ご出身は高知でしたよね。「SASUKEがなかったら運動音痴だ」といった発言も過去にはありますが、自然豊かな場所で育ち、遊び、アスレチックにも夢中になっていたとなると基礎体力はもともと高かったように思えますね。
森本 確かにそうですね。持久走とか体力勝負の運動は得意だったんですよ。でも、サッカーや卓球みたいな球技がすごく苦手でして。道具を使うようなスポーツに求められる、繊細な動きが苦手だったのかもしれません。
大学時代には、クライミングにハマっていたんですけど、SASUKEとも共通項があるなと思っていて。クライミングは個人競技なので、対人じゃなくて壁との闘いというか。SASUKEもステージとの闘いだったり、自分との闘いだったりするので、そういった個人競技が向いていたのかなと思います。