個別審査で対象外となり、補償を受けていない人は、全国に約500人いるという。
さらに、この数は今後も増える可能性がある。
「区切られて見捨てられたような感じ」
2020年10月に生まれ、脳性まひがある昇英くん。
母親の彩海さんは、妊娠29週で出産した。
改定された制度は、2022年1月1日以降に出産した子供が対象となるため、「医学的な合理性がない」とされた個別審査を、これから受ける必要がある。
彩海さん:
何で?って思います…何で?って。今は28週以上の子が対象なのに、区切られて見捨てられたような感じですね
介護でお金がかかる一方、なかなか昇英くんを預かってくれる保育園がなく、彩海さんは「このままだと仕事を辞めざるを得ない」と話す。
彩海さん:
3000万円あれば…福祉バギーとかいろいろ見ていて、無料ではないので、お金はやっぱりかかるので。そういうのも仕事辞めたら買えないなって思っていて。今の制度のまま、個別審査なしで判断してほしい
制度の剰余金は約635億円あるが、この金の使い道について厚労省は、「安定的な制度運営のために、将来、生まれてくる子供に使いたい」と説明した。
制度の狭間で、苦しむ当事者たち。
永島さん:
ハンデがある子を育てるのは、経済的にも心身的にも大変なことなので、同じような立場の家族が全国にたくさんいるので、早く救済をしていただけたらなと思います
平等に救ってほしい。家族は国に訴え続けている。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年6月6日放送)