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JA精米工場が“ハトのふん”だらけ 学校給食にも納品していた…関係者「閉鎖的でワンマンな組織」【大阪発】

source : 提携メディア

genre : ニュース

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意見を言い出せなくなり、職員の士気が下がっていったと語る。

ハト問題対策チームの本部長でもある組合長に直接話を聞きに行くも、口は開かれなかった。

 

求められる外部のチェック体制

全国に551あるJA。他のJAの工場管理はどうなっているのだろうか?

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NPO法人 GAP総合研究所 武田泰明所長:
鳥のふんが落ちている精米工場は結構あります。これじゃいけないと業界で思っている人も多くて、そのためにGAPの基準に基づいて、管理の改善が図られているんですね

 

GAP認証は、日本では2007年に始まった、農場などの衛生管理について第三者が認証する制度だ。例えば、鳥の侵入を防ぐ対策ができているかなどのチェック項目が含まれている。

GAP認証の他にも、精米工場を含む施設の衛生管理を第三者が認証する制度もあるが、JA北河内は認証を受けていなかった。

なぜ、職員たちは第三者からのチェック制度を使わなかったのか?

JA北河内の内情を知る人:
その状態が普通だと思っていたからだと思います。組合としては清潔にと言っていますが、そこまでの意識はみんなないと思います

精米工場には、これまで市役所や保健所の立ち入りもなかった。

NPO法人 GAP総合研究所 武田泰明所長:
事実上、誰もチェックしないでも、ああいう商売ができてしまう業界構造が長らくあったのは確かですね

JAに米を卸さざるを得ない地元農家 信頼回復への道のりは

JA北河内の組合員でありながら、JAに米を卸さず、自分で出荷する道を選んだ農家もいる。

南農園 南保次さん:
ここでは乾燥して1年間保管できるような水分量に調節して玄米にまでします。JAには(米を)卸しておりません

 

こちらの農家では、出荷するために必要な機械を自前でそろえているため、消費者に直接販売をしている。

――大きな機械とかそろえるのは、農家の方では難しい?

南農園 南保次さん:
なかなか…農家っていうのは個人なのでね。投資が大変です