すでにうだるような暑さの2022年。気象庁によれば、猛暑になる可能性も高いようだ。暑さに比例して、リスクが増えるのが「害虫被害」。家ではゴキブリやダニ、出先ではハチなどの被害が予想されるなか、いったいどんな対策をすればいいのか?

 この道30年、害虫駆除の大ベテランである想和ホールディングス代表の早川佳宏さんに聞いた。(全3回の3回目/#1#2を読む)

害虫駆除のプロが「正しい対策法」を紹介 ©iStock.com

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ハチを見たら「走って逃げる」のはNG

――夏の害虫対策。今から、できることがあれば教えてください。

早川 夏場の害虫問題はハチ、ノミ、ダニ、トコジラミ。トップはハチです。スズメバチのほかにも、アシナガバチとかね。

――お出かけの際のハチ対策は。

想和ホールディングスの早川佳宏氏 ©吉河未布

早川 とにかく避けることです。山に入るときは黒い服や持ち物を避け、半ズボンではなく長ズボンを選ぶなど、なるべく肌を露出させない。ハチはにおいに反応するので、香水やにおいのする化粧品、ヘアスプレーなどはつけない。

 黒を避ける理由は、スズメバチは黒いものを攻撃する習性があるからです。理由には諸説ありますが、黒=天敵のクマだと思う、ともいわれます。また、ハチは一方向しか見えないので、来たなと思ったら、走って逃げるんじゃなくて、しゃがむこと。そうすれば彼らの視界から消えますから。走っちゃうと、どこまでも追いかけてきます。

――では、家にハチが巣を作っていたら、どうすれば?

早川 ハチは、だいたい12月ぐらいに女王蜂を残してみんな死んじゃうんです。そして4~5月ぐらいに、女王蜂が新たに巣を作り始めるんですけど、これを予防するのはなかなか難しい。新聞紙でもなんでもまるめて丸い球体にして、蜂の巣ができやすそうな軒下なんかにぶら下げておくんです。そうしたら、先客がいるなと思って、それ以上近寄りません。