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 オフは基本的にインドア派。マンガを読んだり、映画、ドラマを見たりして過ごす。お薦めのマンガは「BLUE GIANT」。ジャズを題材とした作品で「見入る作品。テレビ番組とかでも紹介されているけど、まだ読んでない人はぜひ読んで欲しい」と絶賛する。最近では韓流ドラマにもハマっている。

 いつも肝に銘じている言葉は「ポジティブ」。その理由を問うと「自分がネガティブだから!」と即答。「どうしてもネガティブになってしまうところがあるので、なんとかプラス思考でありたいといつも思っている。ポジティブな考え方を持ちたい」と誓う。

自らのミスに肩を落とし、号泣した

 昨年、5度、二軍落ちした。そして迎えた決意のシーズンで大暴れをしている。

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「去年まではどこか焦って、なんとか結果を出さないといけないと受け身になって、引き気味に野球をやっている感じがあったので、今年は積極的にプレーをすることを意識して思いっきりのいい打撃を心掛けています」

 充実した表情で髙部は話をした。昨年シーズンが終わり、春季キャンプが始まる前に自分に誓ったことがある。

「自分が出来る以上のことはできない。だから、自分のやれることを精一杯やろうと考えました。昨年までの自分は一軍で自分の出来る以上のことをやろうとして、結果的に焦ってマイナスになっていた。そうじゃなくてやれることをやる。シンプルに考えるようにしました」

 今まで一軍に上がると力み、凝り固まっていた心が、気持ちの整理がついたことで吹っ切れた。髙部らしい思い切りのいい打撃が出来るようになった。

 充実の3年目。ただ、ここまでの試合で一つの場面だけを振り返るとなると、打った喜びよりも悔しかったあの試合が思い出される。4月6日のファイターズ戦(札幌D)。同点で迎えた九回無死一、三塁の一打サヨナラの場面で相手打者が打ち上げた打球は左翼方向へと高く上がった。ファウルになるか微妙な当たり。捕球をするか、見送ってファウルとするかを迷った結果、ファウルグラウンドで捕球体勢に入りながら、結果的には左翼線の内側にポトリと落ち、サヨナラの三塁走者の生還を許すという最悪の結果となってしまった。自らのミスに髙部はチームメートに励まされながらも肩を落とし、号泣した。

「迷いがあった。どうしようか迷って、最後は見失ってしまった。あそこはファウルになる打球だったとしても積極的に取って、走者をホームで刺すという勝負をすべきだった。迷ったら取る。もっとアグレッシブにいくべきでした。凄い反省です」と振り返る。

 試合後、周りから励まされた言葉の一つ一つも忘れられない。「明日も試合があるから」「ずっと試合に出ていたらこういうこともある。切り替えて」。チームの敗戦を一身に背負い込んだ髙部をみんなが励ましてくれた。ありがたかった。そして切り替えて恐れずに積極的にプレーをすることを自分に誓った。

「まだまだ自分の中ではやらないといけないことは一杯あると思っています。一軍の中で成長していきたいと思っています」と髙部。

 積極的な打撃と走塁で勝利を呼び込む。悔しかった想いを糧にして、貪欲に結果を求めている。子供の頃は親にやらされて野球をはじめ、野球を辞めたくて坂道ダッシュを繰り返した子供が今やプロの世界で盗塁だけではなく安打数もリーグ上位。そのセンスは最多安打も狙えるほどなのだから、面白い。売り出し中のマリーンズのネクストスター候補。これから、ぜひ「ベーやん」こと髙部に注目をして欲しい。

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