そう、「北別府は負けない」のだ
北別府さんの200の勝ち星ならぬ、今までに100以上の「星」を発見している中村さん。現在は第一線を退かれている。現在は技術も進歩し、ほぼA Iが新星を発見し番号をふっているそうだ。発見した星に名前をつけるという流れが消えつつある現在、この「Kitabeppu」は非常に貴重なものでもある。「とにかく今は北別府さんに早く元気になって頂きたい」。中村さんは強く願う。
白血病を乗り越えたかと思われたのも束の間、北別府さんは先日新たに敗血症で再入院となってしまった。右手以外ほとんど動かせない状態に関わらず、北別府さんはファンに向けていつも明るいブログを更新してくれる。読んでいるファンの方が勇気づけられてしまうほどだ。
北別府さんのピッチングに我々はどれほど心動かされ、感動をもらったことだろう。
いつもどんな時もカッコ良かった北別府さん。優勝試合の胴上げ投手を盟友の津田恒実さんに譲り託した北別府さん。コーチを退いた後もブログなどで誰よりも早くファンと交流を始め、全てのコメントにメッセージを返信していたファン想いの北別府さん。そしてそんなブログを私がテレビ番組で話し、大量のファンが押し寄せてしまった時でも笑って喜んでくれた優しい北別府さん。
星の名前をプレゼントはできないけれど、少しでも北別府さんが元気になれるようみんなでエールを送りたい。どんな形でも良い。全国からのカープファンの、北別府ファンの応援が届きますように。それが北別府さんにとって何よりの力になるはずだから。
1986年、神がかり的なピッチングに「北別府が投げると負けない」という言葉が生まれた。そう、「北別府は負けない」のだ。今回の戦いも負けるはずがないのである。214個目の勝ち星を、誰もが待ち望んでいる。
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