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駿太の思いと比嘉、安達のがんばり…オリックスが熱い理由

文春野球コラム ペナントレース2022

2022/07/31

 文春野球で筆を執るときはいつも悩むねん(心の声)。

 今季の現状を書こうか……誰か選手一人をピックアップして書こうか……温めてきたバファローズ伝説のプレーヤー栗橋さんのことをそろそろ書かせてもらおうか……グリーンスタジアムネタがええかなあ……とかとか、ホンマに悩みまくるんです。

 色々と悩んだ結果、まだシーズンも2か月あるしな……今まで世に出していないことを今回はツラツラと書かせて頂こうかと思います。

駿太から届いた熱いメッセージ

 後藤駿太選手が中日ドラゴンズにトレード移籍。僕は大好きな選手。特に彼のハートが。

「田中さん、阪神・淡路大震災から25年のとき僕も何か手伝わせてください」

 3年前のオフに駿太君から直接、連絡を頂いた(馴れ馴れしく駿太君なんていつも呼ばせて頂いてすみません)。

「僕らは小さいとき、ブルーウェーブを観て育ちました。だからオリックス・ブルーウェーブの血が流れていると思ってプレーしています。神戸が大好きです。だから震災復興のお手伝いをさせて下さい」

 熱いメッセージに心が震えました。駿太君は個人で震災復興の基金へ寄付を行い、神戸新聞の特集にメッセージもくれました。感動した。人を思いやる気持ち、優しさ、律義さに胸を打たれました。ずっと応援したい……強くそう思った。結果が出ていない時も二軍でラオウ君と日が暮れるまでバットを振る姿に涙が出そうになった。だから、3年前の西武戦で終盤にダメ押しスリーランを放ち、山本由伸投手のプロ初完封劇を援護したときは実況席で声が震えるのを隠すのに必死やった。

 うちに帰れば子供思いの優しく穏やかなパパ。今回の移籍で一番心配だったのは子供のこと。でもむしろ頑張ってきて!!と背中を押されたみたい。逆に勇気をもらったみたい。こんなん言う必要ないけど移籍しても皆で応援しましょうね。そして、またいつか愛する大阪・神戸に帰ってきてくださいね、駿太君。

後藤駿太 ©文藝春秋

オリックスのベテランさんはめちゃくちゃ頑張ってるんです

 あとは、そうそう、この話。

「オリックスのベテラン、頑張れよ。誰がチーム引っ張るのよ」

 っていう人がいてますわな。僕の故郷に帰った時も、播州のおっちゃんらによう言われます(笑)。

「めちゃくちゃ頑張ってますよ、ほんまに。だから優勝したんやで、去年」

 っていう心の声が喉の上まで上がってくるけど言わんようにしてる。

 試合前の練習終わるやろ、そのあと試合が始まるギリギリまで、ベンチ裏に残って体のケアやチェックをしているのは比嘉幹貴投手。みなさんにホンマに伝えたかった。今年40歳。膝をチェックし、肘の状態を確認し、股関節の可動域を広げるトレーニングを試合開始直前までやっている比嘉投手。その姿を若手の投手らが見てきたからこそ力のある中継ぎ投手らが出てきているんです。是非皆さんに知ってもらいたいと思います。

 安達了一選手もホンマ凄い。毎年、淡路島で行っている自主トレを皆さんに見てほしい。淡路佐野運動公園でむちゃくちゃ追い込んでいる姿があるから行ってほしい。自分たちで情報発信もして、話題も作って、若い子らにオリックスにいることを誇りに思ってもらいたいと思っているんです。必要とされるならどこでも守るって。実はファーストミットも作って準備してるくらい。ホンマに献身的。皆さん、オリックスのベテランさんはめちゃくちゃ頑張ってるんですよ。周りの人に言うたって下さい!

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