「契約書や誓約書に、法的に見て明らかに問題があります」
小咲さんの代理人弁護士で、芸能人の権利関係に詳しいレイ法律事務所の河西邦剛弁護士は「フリークが作成した誓約書や契約書には法律上の問題がある」と語る。
「まず小咲さんが事務所に所属した2021年4月にサインした契約書や誓約書ですが、法的に見て明らかに問題があります。誓約書の中で所属タレントがファンと連絡を取った際に200万以上もの損害賠償を支払う罰則が定められていますが、これは独占禁止法にある『優越的地位の濫用』にあたる疑いが強い。事務所と1人のタレントでは一般的に事務所側が強い立場にあると言えるので、その優越的な地位を利用して一方的な契約を結ばせた場合は無効となります」
小咲さんとフリークとの契約は業務委託契約という形態を取っているが、河西弁護士はその点についても疑問があるという。
「小咲さんはグループで活動しており、その働き方をみるとほぼ事務所が一方的にライブなどの予定を決めている状況でした。その状況で1カ月に数日しか休みがなかったという事実関係があるなかで、実質的には労働契約の状態にあると判断される可能性が高い。労働契約法が適用されれば、今回のようなケースで損害賠償を事務所側が請求できるという規定は無効になります」
さらに2022年4月にグラビア撮影会の現場で小口氏らが小咲さんを待ち構えてサインさせた誓約書についても、河西弁護士は「無効になる可能性が高い」と言う。
「今年の4月の誓約書については、16歳の未成年者がいる場所に大人複数人が不意打ちで乗り込んだのは非常に一方的に感じられ、しかも小咲さんは18歳未満で親権者の同意がない署名なので端的に無効であると考えています」
現在も小咲さんは、小口氏に対する恐怖心が心にはっきりと刻みつけられているという。
事実を確認するために6月20日に小口氏に質問状を送ると「直接説明に伺いたい」と回答があり、その日の夜、小口氏は取材班の前に現れた。
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