経営者や医者といった富裕層から販売会社への問い合わせ件数が急増している「核シェルター」。最近はテレビや新聞、雑誌などで核シェルターが取り上げられることも多くなった。

 しかし、核シェルターは安いもので数百万、地下に埋めるタイプなら約1500万円とかなり高額だ。設置する土地も必要なので庶民が簡単に購入できる代物ではない。とはいえ、核シェルターがどんなものなのか、実物を見てみたいのも事実だろう。

 そこで米国製の住宅用防災シェルターを輸入・販売している「アンカーハウジング」の展示場に行き、知られざる核シェルターの内部を取材してきた。(取材・文=押尾ダン/清談社)

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「これが核シェルター?」地味なハッチを開けてみる

「こちらが『ボムネード』と呼ばれるタイプのシェルターです。米軍のアドバイスを受けながら米国企業が開発した地下型のシェルターで、2017年から弊社が輸入・販売しています」

 そう言って「アンカーハウジング」代表の吉山和實氏が案内してくれたのは、一見するとごく普通のガレージ。ドアを開けてもガレージ内には何もなく、そのガランとした空間の真ん中に床と同じ色に塗装された鋼鉄製のハッチだけがある。

これが核シェルターへの入り口!?

 このなんの変哲もないハッチが核シェルターへの入り口なのだという。他人が見ても絶対にシェルターと気づかないだろう。

鋼鉄製のハッチはかなり重い。しかも、慣れないと開けるときに足を踏み外して地下に落ちそうになるので怖い。