「今までありがとうございました ●●(※推しの女性アイドルの名前)が大好きです」(横領した男性のTwitterプロフィールより)
「お伊勢さん」と親しく呼ばれる伊勢神宮から、30分ほど車を走らせた先にある三重県南伊勢町。いま、この海と山に囲まれたのどかな町で起きた、ある“巨額横領事件”が話題を呼んでいる。
町は6月21日に会見を開き、町立南伊勢病院・主査の男性職員(38)が、病院の公金約1億5000万円を横領した疑いがあると発表した。男性職員は横領を認めているといい、既に同町の住民男性(73)が業務上横領容疑での告発状を津地検に提出。町も刑事告訴する方針だ。
社会部記者が解説する。
「男性職員は病院に会計担当として出向していた2019年5月~22年6月初旬の間、病院口座から勝手に通帳で現金を引き出したり、患者が支払った診療費を着服したりして、約1億5000万円を横領していました。病院に出向する以前にも、町の上下水道課に在籍していた2017年4月~19年3月に横領の可能性があり、本人も『500万円を引き出した』と認めています。町は28日付で、地方公務員法違反で男性職員を懲戒免職処分にしました」
横領した1億5000万円の使い道は…?
では、1億5000万円もの大金について、男性職員は使途をどう説明したのだろうか?
町の担当者が話す。
「男性職員はアイドルの追っかけをしていて、推しのアイドルのチェキやポスターカードといったグッズやCDなどを買ったと話しています。ライブのために東京や名古屋まで遠征し、その交通費や宿泊代にも使っていたようで、他にもオンラインゲームに課金したとも話しています。
突然身の回りのモノが新しくなるなど分かりやすい変化はなく、周りの職員も異変には気づいていなかったようです。現在は被害金額の算定を捜査機関と協力して進めているところです」