〈あらすじ〉

釜山で古びたクリーニング店を営むサンヒョン(ソン・ガンホ)は借金を抱えていた。児童養護施設出身のドンス(カン・ドンウォン)と組み、何らかの事情で子どもを欲しがっている夫婦に盗んだ赤ん坊を売り渡す、〈ベイビー・ブローカー〉を裏稼業にしていた。ある土砂降りの夜、ドンスが働く施設の〈赤ちゃんポスト〉の前に、若い女ソヨン(イ・ジウン)が赤ん坊を置き去りにする。サンヒョンたちが赤ん坊をこっそりと連れ去ると、翌日に思い直して戻ってきたソヨンに裏稼業がバレてしまう。成り行きで赤ん坊の養父母探しの旅に出た3人を、サンヒョンとドンスを現行犯逮捕するために尾行していた、刑事のスジン(ペ・ドゥナ)とイ(イ・ジュヨン)が追いかける。

〈解説〉

是枝裕和脚本・監督作。韓国を舞台に、赤ちゃんポストを介して出会った人々の旅を描くヒューマンドラマ。第75回カンヌ国際映画祭でソン・ガンホが最優秀男優賞受賞。130分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆「赤ちゃんポスト」という発想に驚く。ホッとする展開だが、割り切れなさも少々。ほぼ、ソン・ガンホの熱演映画のよう。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆またも「家族の代わり」に迫っているが、篤実な寓話よりも野太い犯罪映画に近づけてほしかった。役者に力があるだけに。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆怖い話と勝手に想像したのが祟ったか、ぬるい展開に驚く。凄絶な場面は隠し、寄り添う他人同士の心情に慰められた。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆全的な「肯定」を志して精鋭メンバーが集結。ディケンズ色も感じる社会派メルヘン。ザラつきを与えるイ・ジウンが出色。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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『ベイビー・ブローカー』(韓)
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