1ページ目から読む
4/4ページ目
この背景には韓国では、2020年12月まで「堕胎罪」が存在していたことや、2012年に「特別養子法」が改正となり、養子縁組の際は必ず実の親の出生申告が必要になったことが挙げられている。
「堕胎罪」は19年に違憲となり法改正が求められているが、まだ成立しておらず審議が続いている。しかし、中絶は条件により可能で、現在では罪に問われることはなくなった。
日本の「赤ちゃんポスト」同様に、韓国でもベイビーボックスに対して「子どもの遺棄を助長している」と反対する声がある。しかし、李牧師は「遺棄しようとして出産する母親などいないんですよ」と話していた。
最近、身元を明らかにせず出産する「内密出産」が慈恵病院で行われ、里親への委託が決定したというニュースがあったが、韓国でも内密出産が合法になるよう「保護出産法」という名の法律が現国会で審議されている。
そんな韓国を背景にした『ベイビー・ブローカー』。日本ではどう見られているのだろうか。