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台湾との強化試合の選手選考で“身内”からも批判

 さらに今年2月には、“身内”からも批判を浴びた。コロナ禍で中止となったが、3月に行われる予定だった台湾との強化試合の選手選考でのことだ。

「メンバーに中日・根尾昂やロッテ・藤原恭大が入っていた。これに怒ったのが、日ハムで内野守備走塁コーチ兼作戦担当として栗山監督を支えた白井一幸ヘッドコーチ。『おかしい。日本代表は自チームで結果を残せていない選手は入るべきではない』と2月のコーチ会議で猛反発したのです。共に大阪桐蔭で甲子園を沸かせた人気選手ですが、プロ入り後は低迷。栗山監督は日ハム時代に斎藤佑樹、清宮幸太郎など甲子園のスターを好んで起用していましたが、代表でも同じ感覚でいるのを問題視したのでしょう」(スポーツ紙記者)

2016年の日本シリーズで胴上げされる栗山監督 ©文藝春秋

 この他、日体大の二刀流・矢澤宏太や立大の山田健太など“栗山流”メンバー選考は随所に現れた。

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「1年後に本大会を控える中、本番で起用する可能性の低い大学生を選んでいる時期ではない。白井コーチとはいまだにしこりが残っているようです」(同前)

 8月1日の23歳以下のNPB選抜と大学・社会人選抜の対戦が初采配となる栗山氏。NPB選抜には、やはり投手に転向したばかりの根尾が選ばれていた。栗山氏の最大のミッションはエンゼルス・大谷翔平の招集だが、それだけでは“世界一”への道は遠い。