その屈辱を晴らすべく、ひとりでこっそり練習をしていたら、4か月でベストスコア100切りを達成してしまった。なんでもハマってしまうと研究熱心になるのは、野球をやめても変わらないみたいだ。
そんな自分を見ている子どもたちからは、しょっちゅう怒られる。集中している時と、していない時の差が極端なので、家で集中していない時のだらしなさはひどいものなのだ。子どもたちに何か言われても、ふざけて答えてしまうことが多く、「適当なことばかり言う」「ウソつき」と言われ……一番手厳しい娘からは「本当にもういいから」「来なくていい」と呆れられることもある。
元気だったら、それでいい
子どもたちが、特別にうまく育ってくれているとは思っていない。元気だったら、それでいいとさえ思っている。唯一の願いとしては、何かスポーツをやってほしいということぐらいだ。まだ下の2人は小さいので、体操教室や水泳教室に通っているぐらいだが、上の3人は野球、サッカー、新体操と、それぞれスポーツをやっている。特別にすごい選手じゃなくても全然いい。スポーツを通じて学べることはたくさんあると思うので、それを少しでも感じてくれればと思っている。
自分たちの時代は、極論すれば、勉強ができるか、運動ができるかしかチャンスがなかった。それが今の時代は選択肢も豊富だし、いろいろなチャンスがたくさんある。ひたすらゲームをやっている息子もいる。嫁さんは「なぜこんなにゲームをやるのだろう?」と思っているかもしれないが、もしかすると将来、ゲームで何かできるかもしれない。ゲームでチャンピオンになって1億円を稼ぐ人もいる時代だ。eスポーツでオリンピックに出場できるかもしれないし、ゲームで新商品を開発するかもしれない。
自分が育ってきた時代と比べて、今は環境が違いすぎる。結果は誰にもわからないし、そもそも正解なんてないのだから、無理に自分の感覚を押しつけすぎないようには心がけている。
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