坂上さんは、そういった動物たちにもう一度愛情を注ぎ、新しい飼い主のもとに送り出している。
保護ハウスの動物たちが過ごす空間は、清潔に保たれている。
坂上忍さん:
保護活動する方、頑張っていらっしゃるけど、手一杯になって…。「もうちょっと衛生的に頑張った方がいいよね」ってとこがあるのも事実。何より動物に対してよくないので、とにかく掃除。“シェルターシェルター”しないで、普通に人間の家で暮らしているような空気をどうやったら作れるかがテーマだった
寄付頼みの動物保護…安定的な「持続可能な事業」として確立目指す
環境省によると、2020年度に全国で殺処分された犬猫の数は2万3764匹にのぼる。犬の殺処分ゼロを継続する名古屋市などの自治体や、動物愛護団体の活動でその数は年々減少しているが、活動の大半が、寄付やボランティアに支えられているのが現状だ。
坂上さんは、こうした動物保護の環境を、根本から変えようと活動している。
坂上忍さん:
「捨てられた犬とか猫がかわいそう」と、ちょっとのお手当や、ボランティアで身を削って世話をしている人いるけれど…。寄付がよくないとは言えないが、寄付頼りになることは、不安定を受け入れることになっちゃう
景気などに左右される寄付に頼るのは不安定すぎると、坂上さんは、あえて寄付やクラウドファンディングは受け入れず、動物保護を持続可能な事業として確立させたいと考えている。
坂上忍さん:
動物たちを守る作業が「仕事」として成立すれば、もっと積極的に参加してくださる方も増えるだろうし、里親さんにお渡しする頻度も増えるだろうし。「反則技」を使ってでも商売させていただく、と公言しているので
坂上さんが言う「反則技」とは…。
坂上忍さん:
僕であれば、多少名前があるので企業さんも食いつきやすい。生々しい話ですけど、遠慮なく名前を使えるうちに使わせていただいて、こういうところが増えたらいいとなれば、そこにどんどん投資していけばいいだけの話であって、それで私腹を肥やさなければいいと思う