「保護する犬や猫なんていないのが理想」坂上さんが描く理想的な未来
一方、肝心なのは私たち人間の意識だ。
坂上忍さん:
一番不安なのは、保護犬、保護猫ってどうして生まれるんだという話。乱繁殖させて、生体販売が当たり前で、たまたま相性がよくて幸せな生活が送れるところもあれば、「ワンちゃんってこんなはずじゃなかった」と、戻す人、捨てる人が出てくるわけです。要は全部人間ですよ
6月1日に、改正動物愛護法が施行された。ペットショップなどで販売される犬や猫へのマイクロチップの装着が義務化され、殺処分が減ることが期待されている。
坂上忍さん:
マイクロチップから始まって、その次どういうステップ踏んでいくのかが大事。新しいことはやっていった方がいい。ただ、どこまでの効果があるかは疑問ではあります
現状を踏まえた上で、坂上さんが描く犬や猫を取り巻く理想的な環境とは…。
坂上忍さん:
「1回生体販売やめてみませんか」っていうのが理想。売買を1回やめて、いま現存している子たちを、お家がある環境に振り分けてあげて。こんなところ(保護ハウス)がなくなる日本になればいい。保護するワンちゃんネコちゃんなんて、いないのが理想
身近な生き物のため、人間が動くべきこと。大きな覚悟を持って始めた「さかがみ家」の描く保護活動は、この国の動物福祉のあり方に影響を与えようとしている。
坂上さんがイメージする5年後の「さかがみ家」は…。
坂上忍さん:
ここのフランチャイズができていたら、もう一歩先に進めたかなって。5年後もこの一軒だけだったら、自分で自分をほめられないですね
坂上さんは、動物保護が「持続可能な事業」として、広がっていくことを願っている。
(東海テレビ)