1ページ目から読む
4/4ページ目
病院で目の当たりにした「Aさんの無残な姿」
その後、Aさんは救急車で八王子市内の病院へ搬送された。そこでこの親族がAさんと対面したが、あまりにも無残な姿に言葉を失ったという。
「鼻は折れ曲がり腫れあがっていて、顔には明らかに拳の跡がついていた。Aは憔悴しきって、自力で歩くこともままならず、車いすに乗っていました。病院にAの母が駆けつけたのですが、Aは『本当にごめんね』と一言だけ残して病院の奥へ運ばれていきました」
Aさんは、意識ははっきりしているものの現在も入院しているという。Bさんが提供してくれたAさんの診断書には《顔面外傷 全身打撲 鼻骨骨折(中略)最低約6カ月の療養加療を要する見込みである》と記されており、事件の惨さを物語っている。
志村容疑者の逮捕から数日後、Aさんの兄弟のTwitterに容疑者の知人らしき人物から連絡がきた。
《お前らが想像してる以上に見張られていること肝に銘じとけよクソガキw》
《家、女、女の家、お前ん家よーく毎日警戒しときな》
反省する様子もなくさらに追い込みをかけてくる容疑者グループに対して、この親族は怒りに声を震わせる。
「Aは正義感が強くて心優しい人間です。なんでそんなAがこんな目に遭わなくてはならないのか。まったく無関係のAだけでなく、周辺にまで危害を加えようとする犯人たちは本当に許せません」
ここ1年ほどでさらに治安が悪化しているという八王子。その中でも幅を利かせていたという志村容疑者は、なぜここまで道を踏み外したのだろうか――。