フジテレビ系の番組『SMAP×SMAP』の最終回が2016(平成28)年12月26日に放送されてから、きょうで1年が経つ。SMAPが解散したのはこの5日後の31日だが、メンバーの5人が公にそろったのはこの番組が最後となった。

『SMAP×SMAP』は、SMAPが国民的アイドルになろうかという1996年4月にスタート。それまで、コントもできるアイドルとしてバラエティ路線を歩んできた彼らにとって集大成的な番組であった。なかでも、各界から招いたゲストを、メンバーが自分たちでつくった料理でもてなしながらトークを繰り広げる「BISTRO SMAP」のコーナーは話題を呼んだ。

2015年、紅白歌合戦リハーサルでの5人 ©細田忠/文藝春秋

 最終回の前週(2016年12月19日)に放送された最後の「BISTRO SMAP」には、メンバーと縁の深いタモリが招かれた。そして最終回は5時間に拡大され、これまでの番組の名場面を振り返る総集編のあと、SMAPのラストステージとして5人が代表曲「世界に一つだけの花」を歌うという構成となった。彼らは歌い終えると、黙って一礼し、20年続いた番組と、結成以来28年間の活動に幕を下ろす。スタジオからの去り際、最年長の中居正広が一人涙を見せていたのが印象深い。

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放映終了から1年、元メンバーそれぞれの活躍

 あれから1年。中居正広はSMAP時代から引き続き、多くのテレビ番組で司会を務めている。木村拓哉は解散の翌月よりドラマ『A LIFE~愛しき人~』(TBS)に主演、4月には映画『無限の住人』(三池崇史監督)も公開された。この年明けからは、新たな主演ドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日)の放送も控えている。

 ジャニーズ事務所を退所した稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾の3人は、新たに設立されたCULENに移籍、ファンサイト「新しい地図」とともにSNSやブログも開設した。11月には、インターネットテレビ局AbemaTVの『72時間ホンネテレビ』に生出演し、SMAPを1996年に脱退してオートレーサーに転身した森且行と21年ぶりに共演するなど、大きな反響を呼んだ。このほか、稲垣はブックバラエティ『ゴロウ・デラックス』(TBS)などで、文化系タレントとしての本領を発揮している。草なぎはNHKの『ブラタモリ』のナレーションを続け、来年1月に放送されるNHKスペシャル『未解決事件 File.06 赤報隊事件』のドラマパートへの出演も先日発表された。香取は16年間続けてきた情報バラエティ『SmaSTATION!!』(テレビ朝日)が9月に終了したものの、いまなおテレビとラジオで複数のレギュラー番組を担当、10月には萩本欽一との『全日本仮装大賞』(日本テレビ)の司会も継続が決まった。

香取は作家として「日本財団DIVERSITY IN THE ARTS企画展」に出展 ©杉山秀樹/文藝春秋

 SMAP時代よりメンバーは個々に活動していたとはいえ、解散から1年を経て、各人のカラーはますます際立ち、それぞれの場で新たな花を咲かせようとしている。