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琴ノ若、若元春、霧馬山…初優勝・逸ノ城の陰で輝いた3人の若手力士たち《“元安美錦”安治川親方の7月場所総評》

けっぱれ! 大相撲――2022年7月場所

 名古屋場所を、私安治川が振り返っていきたいと思います。

 名古屋場所といえばとにかく「暑い」。本場所の戦いとは別に、体調管理が重要になります。力士は汗をよくかきます。クーラーで体を冷やすと風邪をひいたり、つけっぱなしで寝ると朝起きて体がだるくなる。食欲がなくなったり、水分不足での熱中症など気をつけなければいけないことが山のようにあります。

 私は北国育ちのため暑さがあまり得意ではなく、名古屋場所の体調管理は大変でした。

 クーラーの温度は27度に設定し、冷たい飲み物を控え、食欲はないが我慢して食べる。そしてよく寝ることに気をつけていました。 

久しぶりの出稽古で見た期待の力士たち

 今年は例年より梅雨が明けるのが早く、力士たちは調整が大変だったと思います。

 私が所属する伊勢ケ濱部屋は、初日直前まで東京で稽古を重ねて名古屋に乗り込みました。

元安美錦(安治川親方) ©文藝春秋

 先場所優勝の照ノ富士はいつも通りに稽古、トレーニング、治療を続け、戦える体に仕上げてきました。今場所新入幕の錦富士を相手に、よく稽古をしていました。

 カド番の大関、御嶽海と正代は場所前の稽古では、稽古量も多くはなくて心配していました。

 今場所前には出稽古も解禁され、大関を狙う関脇若隆景や小結阿炎らが荒汐部屋で、琴ノ若や王鵬らが同年代で集まり稽古していたそうです。

 伊勢ケ濱部屋にも明生が出稽古に来ました。久しぶりの出稽古に私は心躍りました。稽古の番数が多く、稽古時間も長いため出稽古先としては敬遠されがちな伊勢ケ濱部屋に出稽古に来てくれた明生に感謝しかありません。非常に激しく熱い稽古をしていました。

 それでは参りましょう。

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