熱い戦いが続いたオリンピック・パラリンピックも終わり、暑い夏から過ごしやすい秋へと変わっていく季節を感じながら9月場所を振り返っていきたいと思います。
新横綱照ノ富士が誕生し、盛り上がりを見せた大相撲。
新関脇明生や豊昇龍、琴ノ若など若い力の台頭に、先場所復活優勝を遂げた横綱白鵬を誰が倒すのか楽しみにしていました。
一人横綱になった照ノ富士
残念な事に、場所前のPCR検査で白鵬の所属する宮城野部屋の力士に陽性者が出たため、人気の炎鵬など、宮城野部屋の全力士が休場という事となりました。
幸い大事には至らずホッとしました。
白鵬休場のため、新横綱で一人横綱になった照ノ富士。名古屋場所後に横綱伝達式、綱打ち、明治神宮奉納土俵入りと行事がたくさんあり、疲労はあったと思いますが毎日稽古場で体を動かしていました。
横綱としての強い責任感の現れか、稽古場でもいい緊張感を纏った状態でした。横綱が黙々と汗をかいている姿に、同部屋の他の力士たちは体を動かさざるを得ない。申し合い稽古(相撲を取る実戦稽古)は熱を帯びて、関取衆で50番以上、幕下力士に至っては連日80番以上の稽古をしていました。横綱効果といいますか、豊富な稽古量に「今場所も大丈夫だろう」と確信していたものです。
今場所の注目力士は……
場所前に行われた連合稽古で精力的に稽古し、元気だという声が聞こえて来ていたのは、高安、阿武咲、妙義龍。
今場所の注目としては、照ノ富士の他に先場所首を痛めて休場し、角番の大関貴景勝。明生と同じ部屋で、新三役を狙う豊昇龍。上位初挑戦の琴ノ若に、人気の宇良。
大関正代や実力者の御嶽海といった顔ぶれです。
例年であれば名古屋場所後は東北、北海道を廻る夏巡業があり、夏の日差しで日焼けした力士が多いのですが、夏巡業もなく外出も自粛しているため日焼けしている力士はいないです。少し残念。巡業での楽しみといえば食事。ジンギスカンや蟹、ウニやいくら、仙台の牛タン。挙げたらキリがないですが……。地元青森での夏巡業があった頃を思い出してしまう……。さて。思い出ばかり語らずに本題に入りましょう。