フリーアナウンサーの加藤綾子が、この4月よりテレビ東京系の人気ロケ番組『なぜソコ?+』に新MCとして出演を始めた。2021年に結婚し、翌年10月より一時休業に入っていた加藤にとってこれが2年半ぶりのレギュラー番組となる。休業の理由の一つは「家族との時間をより大切にしたい」というものであったが、昨年暮れには第1子を出産し、家族に新たな一員が加わったばかりだ。そのなかできょう4月23日、40歳の誕生日を迎えた。

2023年12月29日に第1子となる女児を出産(加藤綾子のインスタグラムより)

キー局3社から内定をもらった「スーパー綾子」として注目

 周知のとおり、加藤は2008年から2016年まで8年間、フジテレビに在職した。同局では入社早々、テレビに出ないうちから注目される。音楽大学卒という当時のアナウンサーでは珍しかった学歴に加え、就職活動ではフジだけでなく日本テレビとTBSからも内定をもらったと伝えられていたからだ。週刊誌などでは「スーパー綾子」なる異名もつけられた。

4月23日が誕生日の加藤綾子〔2017年撮影〕 ©文藝春秋

 折しもフジでは人気アナウンサーだった高島彩の退社が噂されており(実際に退社するのはその2年後の2010年)、その後釜とも目された。入社から半年後には、歴代の新人女性アナウンサーから1人(そのなかには高島も含まれる)がMCを務めてきた深夜のトーク番組に抜擢されたことからも、社内で期待されていたのはあきらかだ。ちなみにこの番組のタイトルは、初代の千野志麻の『チノパン』以来、MCの名前の一部に「パン」をつけるのが慣例となっており、加藤のときは『カトパン』と題されている。

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音大卒、音楽の先生になるつもりだった

 とはいえ、加藤は最初からアナウンサー志望だったわけではない。5歳からピアノを習い、子供の頃はピアニストになるのが夢だった。その夢は国立音楽大学の附属高校に入学し、周りのレベルの高さを目の当たりにして断念したものの、その後は音楽の先生になるつもりで、大学で教員免許も取っている。幼い頃から音楽に親しみ、しかもおしゃべりだったという彼女なら、きっと先生になっても子供たちにその楽しさを伝えられていたことだろう。しかし、大学時代、ある出来事をきっかけに一転してアナウンサーを目指すことになる。