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「8年弱の政権下、6度の国政選挙で……」

統一教会の合同結婚式。文鮮明教祖夫妻(韓国・ソウル、1995) ©時事通信社

「(撮影が)終りまして、玄関からお送りするときに、私は深々と頭を下げました。本当にありがとうございましたと。ところがね、私の横に梶栗玄太郎と久保木修己(統一教会・国際勝共連合、初代会長)が一緒に頭を下げているんです。あ、いつの間にいたんだという感じで。

 そしたら、先方も深々と頭を下げているんです。その横に岸(信介)先生と安倍晋太郎先生がね、深々と頭を下げているんです。もう私は鳥肌もんだったです。過去、現在、未来という時世が編み上げられた形で、奇跡的な瞬間は実現しました」

 その光景を斜め上から故文鮮明氏が見守っていたという。

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「お父様(文鮮明氏)が腕を組んでニッコニコニコニコされてんですよ。もう私もね、鳥肌もんだったんです」

「この8年弱の政権下にあって6度の国政選挙において私たちが示した誠意というものも、ちゃんと本人(安倍氏)が記憶していた。こういう背景がございました」

 教団のトップは、表向き事件後に会見を開いた田中富広会長とされているが、筆者は最高幹部2世である梶栗氏が実質的なトップとみている。安倍元首相が暗殺されるきっかけとなったビデオメッセージの依頼主だと梶栗氏が認めていたことは少なくない波紋を呼びそうだ。

 鈴木氏によるさらに詳しいレポートは、梶栗氏の約20分にわたるロング・バージョン映像とともに「文藝春秋 電子版」に公開中だ。

 また、8月10日発売の「文藝春秋」9月号には、安倍元首相と統一教会との本当の関係を徹底究明したジャーナリスト森健氏と本誌取材班による深層レポートが掲載される。