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普通なら1000円を超える牡蠣そばが480円

 食べ終えて挨拶し店を出ると、ちょうど若大将が出社するところで、黒板メニューを店先にセットしているところだった。よく見ると「牡蠣バターそば(480円)」と書いてある。これは気がつかなかった。冬の間、牡蠣の食材が手に入る時は、昼前から提供している人気メニューだという。牡蠣そばは普通のそば屋なら1000円は超える高級品だ。どんなそばなのか。そこで後日、「牡蠣バターそば」を食べに再訪問した。

湯煎される牡蠣

 「牡蠣バターそば」の作り方はまさにユニーク。小さなボールに牡蠣を3つ入れて、そばつゆをそっと注ぐと、麺を湯通しする寸胴のお湯にそのボールを湯煎してゆっくりと火を通すのだ。若大将、これはいいアイデアだ。そして、あとはかけそばにその牡蠣とつゆを入れて、バターをのせて完成である。牡蠣にほどよく火が通ってプリプリでうまい。3つも入っているので満足感もある。

 寒風の吹く新橋の喧騒の中、丹波屋の前に立ち、「春菊天そば」、「牡蠣バターそば」どちらを頼むか、「ミニカレー」も追加して頼むか、これから春まで深く悩みそうな気配である。

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写真=坂崎仁紀

INFORMATION
 

丹波屋
住所 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル 1F
営業時間 7:00~23:30
定休日 日・祝