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関東風と関西風、つゆが選べるサービス!

 帝劇ビルの地下2階商店街にはオシャレなお店が並んでいる。その中で「都そば」は唯一立ち食い店として20年位営業している。立ち食いとはいいながら、場所柄、着席できるテーブルコーナーもかなり広く、観劇に来た紳士淑女がゆっくりと座って食べることができる。

 

「都そば帝劇ビル店」では注文する時、カウンターで透き通った関西のつゆか、ムラサキのきれいな関東のつゆを選ぶことができる。値段は同じだ。この透き通った関西のつゆはかつお節や昆布を中心に引いた出汁と薄口醤油を合わせたもので、関西から逆輸入したものを関東風にアレンジしたというから、レシピが行ったり来たり、ちょっと面白い。うどんとの相性がいいが、そばで食べてもなかなかよいのは、そのあたりが理由だろう。関東のつゆも口当たりがよい。

 麺はうどんもそばも製麺所から仕入れた茹で麺だが、つゆと天ぷらによくマッチしている。

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玉ねぎが躍る。春菊は手のひらタイプ

 天ぷらは春菊天、かきあげ天、ごぼう天、ちくわ天などが並ぶ。春菊天は茎と葉をそのままの形で揚げた手のひらタイプで香りがよい。かき揚げは玉ねぎが躍るような大きなタイプで、カラっと揚がっていて食感が軽い。

かき揚げ天そば 400円

「かき揚げ天そば・うどん」400円、「春菊天そば」400円は人気メニューだ。夏は「冷やし春菊天そば」がイチオシである。昼には、観劇の方々以外に近隣のオフィスワーカーがこぞって来店し、「ミニかき揚丼とそば・うどんのセット」540円やミニカレーのついた「そばセット」510円などを注文する。

春菊天そば 400円

 有楽町界隈はビル地下街であってもハレの店が多いし値段もそこそこだ。気楽に入れるファスト店は少ない。「立ち食いそば砂漠」となっている今こそ、「都そば帝劇ビル店」は使い勝手の良い店としてひそかに人気となっているわけである。「うちも東京からスタートした老舗なのだから、東京でももっとがんばっていきたい」と渡辺社長は熱く語った。

 正月から「都そば」の初知識。立ち食いそばの歴史は、知られていないこともまだまだあるようだ。

INFORMATION
 

都そば帝劇ビル店
住所 東京都千代田区丸の内3-1-1 帝劇ビル B2F
営業時間 7:00~22:00/祝日は11:00~18:00
定休日 日