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2018/01/09

genre : ライフ, グルメ

“イカゲソと話をする男”も修業をした「都そば」

 その後、私鉄電鉄駅内のそば店として店舗を増やしていった。東急線では武蔵小杉の「田園」や自由が丘の「めん亭四季」、京王線では一部は「陣馬そば」、京成線では「都そば」の名前で人気を博した。駅以外でも日本橋や神田、秋葉原など都内を中心に系列店を出店し、多い時には35店舗くらいあったそうだ。

 

 日暮里の「一由そば」主宰、“イカゲソと話をする男”小森谷さんも、若き日々、「都そば秋葉原店」で働いていたことは有名な話である。

 その後、駅構内の耐震化などの整備により、電鉄駅内の店は閉店してゆき、現在は、首都圏では帝劇ビル地下2階の他に京成高砂駅と勝田台駅にある3店舗のみとなっている。

キャスト表のようにさえ見えてくる、帝劇ビル店のメニュー

大阪進出が成功した決め手は?

 一方、昭和42年に「都そば」は東京から大阪に進出することになった。そして、見事に大成功。その秘訣を渡辺社長に聞いたところ、「完全に関西の味に変えたことが功を奏した」という。当時、東京から関西に行って成功した飲食系の会社はほとんどなかったので、大変話題になったそうだ。今でも、43店舗が「都そば」として営業しているそうだ。

 つまり、「東京の誠和食品(株)の設立が先で、大阪誠和食品(株)がそのあと」というわけだ。立ち食いそばマニア的には垂涎の話である。