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ミスもプレーで取り返せ! 一気に若返ったドラゴンズが面白い理由

文春野球コラム ペナントレース2022

いつかレビーラが根尾投手のために打ってくれるはず

筆者・辻本達規(BOYS AND MEN)

 レビーラ選手はとても真面目な選手です。もともとは捕手兼一塁手ですが、チーム事情で未経験の外野を守っていること、大西崇之外野守備コーチと懸命に守備練習をしていることも知っています。平凡なフライを落球したこともありましたが、外野守備はすごい成長速度で上達しています。拙守があったからといって、けっして責められません。

 でも、だからこそ、今が正念場だと思うのです。二軍でじっくり育成する方法もあるでしょうが、せっかく一軍の試合に出られるチャンスが与えられているわけですから、これを活かさなければもったいない。同じレフトにはアリエル・マルティネス選手という大砲もいます。平田選手、福田選手、郡司選手もいます。レビーラ選手にとって、ここからどう取り返すかがプロ野球選手として上に行けるかどうかの分かれ目になるのではないでしょうか。

 肝心の打撃で外角攻めに苦しんで、思うような結果が残せないフラストレーションもあるでしょうが、これをはねのける反発力に期待したいです。打撃だけでなく、守備、走塁も全部全力でやって、チームに貢献してほしい。レビーラ選手はまだ23歳、伸び盛りの選手なんですから。ベンチ前でレビーラ選手を待ってタッチで出迎えた根尾投手の人間の大きさに感じましたが、いつかレビーラ選手が根尾投手のために打ってくれるはず。その日を心待ちにしています。

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 若い選手にはミスやポカがつきものです。でも、ミスをして落ち込んでいる時間は試合中にはありません。ミスをガムシャラなプレーで取り返してくれるところが見たい。ミスの後、気持ちを燃やしてパワーを前面に出せる選手が、逆境に強いチームを作っていくと思います。チャンスを与えられた若い選手たちが感情を剥き出しにして戦っているから、人間性が見えるし、ドラマが生まれるのでしょう。だから今のドラゴンズの試合は毎日見ていて面白いのです。

 若い選手の活躍を見て、負けじと中堅の選手、ベテランの選手が奮起してくれれば、チーム力は格段に上がります。まだまだCS進出をあきらめるわけにはいきません。ドラゴンズの勝負はこれからです!

 

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