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 60万円の借金でも、通常の消費者金融からの借金であれば、コツコツと少額からでも返すことはできただろう。しかし、彼女が残していったのは「歌舞伎町」の「ヤミ金融」の借金だ。60万円など、倍々ゲームで膨らんでいく。

「ホス狂いシェアハウス」の「問題児」はミカさんだけではなかった。拾ってきた女のコの中には、盗癖があるコもいて、あおいさんの財布から万札が抜かれることはしょっちゅうだった。問い詰めると、ふい、といなくなる。生活保護を受けながら、それを隠して風俗店で働き、収入を全部担当につぎ込むコもいた。

あおいさんに手を差し伸べた男

 あおいさん自身も、また「問題児」であった。あおいさんは、当時、彼女たちに過度に依存してしまうことがあり、部屋に残って一緒の時間を過ごしてくれるコには「洋服を買ってあげるから、お揃いのコーデをして遊びにいこう」と「自分とのニコイチ化」を強要することもあったという。そんな「シェアハウス」生活を経て、彼女の中には、いつしか「ホストと同様に、優しさや友情も課金制なのでは」という感覚が生まれたのではないだろうか。

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 そして、自分と、居場所のないコたちの「居場所」を作るために、結果、大きな借金を背負うという手痛いダメージを負ったあおいさんに手を差し伸べたのが、『プププらんど』の現在のオーナー・ゆーじさんだ。

「ゆーじさんは、何も言わずに、借金を立て替えて、相手の“闇の紳士たち”とも話をつけてくれました。実は、私のYouTubeチャンネルの開設を後押ししてくれたのも、ゆーじさんなんです。『あおいは、話が面白いわけでも、スター性があるわけでもないけど、Youtubeでホストと絡むのが天才的にうまいからな』といって、撮影スタジオから、なにから全部、準備してくれたんです」