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「うららか」に「からっぽの校庭の猫」を組み合わせた理由

――「うららかや からっぽの校庭の猫」も「切れ」の句ですが、この句の季語ってどれなんですか? 無季ですか?

村上 「うららか」が春の季語なんです。でも時候の言葉だから物理的なモノじゃないですよね。で、『プレバト‼』で指導してくださっている夏井いつき先生に聞いたら「映像のないものを使いたいなら、はっきりした映像になるものを必ず入れること」って教わりました。

 

――夏井さんは毒舌指導でキャラが立っていますけど、他に勉強になった教えってありますか?

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村上 番組の収録が終わった後に「この句はどこがダメだったんですか?」とか、具体的なアドバイスをもらいに行くんですけど、全部勉強になってます。「あなたは細かい描写が得意だから、身の回りにあるディテールを描き続けるといいんじゃない?」って優しい言葉をかけてもらって、自信がつきました。褒められるのはやっぱりうれしいですよ(笑)。

俳句をやって、この世界で感じられる色がひとつ増えたかな

――俳句を作るようになって、変わったことってありますか?

村上 型って大事だなって思うようになりました。今までは型を破ることこそがカッコよくて、何に対しても「見たことないものを見せてくれよ」って気持ちが強かったんです。でも、俳句を始めてから切れとか、季語とか、5・7・5の韻律とか、型があることの美しさに気付かされた思いがあります。……お笑いに関してはまだ、型からはみ出すほうが大事かなって意識はあるんですけどね。

 自分自身、俳句をやってから一番大きく変化したと思うのは、この世界で感じられる色がひとつ増えたかなっていう……、すいません、今カッコつけてますから(笑)。

 

――たしかに村上さんはツイッターに、花とか月とか雲とか、歳時記的な写真をいっぱい上げてますよね。ツイートしてる言葉も「シチューのCMを沢山見ますね。 冬です。」とか、俳句の原型みたいなものがちらほらと。

村上 あはは、結構意識的にやってます。あと、ごはん食べているときに「あ、これは季語かな?」って思うようになりました。歳時記を読んでいると、野菜の旬が頭に入ってくるんです。やっぱり食材は旬のときに食ったほうが美味しいなって感じます。