「浮気をされやすいタイプ」の女性も…
――浮気をされやすい人もいるわけですか?
小沢 います。「うちの旦那は浮気なんて絶対しません」「だって、全然モテないし」と思い込んでいる女性のほうが、されやすい傾向にありますね。
――信頼と軽視は表裏一体というか。
小沢 そこには奥さんの「信じているからね」というニュアンスが含まれていますよね。うちの旦那はモテないよと言いつつも、大切なパートナーであることは間違いない。特に根拠はないけれど、ただただ「信じていれば大丈夫」と自分に言い聞かせている人もいるのでは。でも、残念ながら、信頼するだけでは浮気を防げません。
これまで浮気をした方もたくさん見てきましたが、容姿は関係ありません。依頼者が素敵であっても、なぜか浮気は起きてしまうのです。
ちょっと変わった「不倫の終わらせ方」
――そこまで浮気が多いと、別れてしまう依頼者も多そうですね……。
小沢 過去にはこんな変わった依頼もありました。依頼者はW不倫中の女性の既婚者。指定の時間に不倫相手の男性とホテルに行くので、現場の様子を録画してほしいと言うわけです。
どうやら依頼者は、もう別れたかった様子。でも別れる踏ん切りがつかなかったし、穏便に済ましたかったので、僕に依頼して一芝居打つことにしたわけです。彼女は不倫相手に「ヤバい、旦那に探偵をつけられて、証拠を撮られちゃった」と録画した映像を突きつけました。
――不倫を清算するために、あえて映像を撮らせたと。
小沢 不倫相手が、結構ジメジメしたストーカー気質な人間だったようです。裁判にまで発展したら当然、慰謝料の話も出るから、これを機に別れましょうという理屈です。探偵をそんなふうに利用する方もいましたね。
浮気現場を収録したあと、またその数時間後にその人と会うんだと思うと、不思議な気持ちになりました。不倫相手と別れた後、一緒に動画を確認しながら「あぁ、いい画が撮れていますねー」と依頼者もノリノリで。その後、穏便に関係解消できたと喜びの報告をもらったときはホッとしましたね。
写真=山元茂樹/文藝春秋
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