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 逸見会長側は、「誰と交際するかといった私生活上の事実はプライバシー権に含まれ」「(逸見会長は)一私人にすぎず、その社会的地位に公人性はない」「記事の内容が公共的意義を有しない」などとしてプライバシー権の侵害を主張。

中央区湊の逸見会長の個人会社所有マンションから相合傘で外出 ©文藝春秋

 また、記事は「債権者(逸見会長、以下同)が不倫をしている旨の事実を摘示し、社会的評価を低下させている」「記事の内容は、債権者の経営能力等には全く関係のない事柄」とし、名誉権を侵害していると訴えた。

これに対し、「週刊文春」側は過去の判例や法律に基づき、反論する答弁書を東京地裁に提出。双方の主張を踏まえ、8月19日、東京地裁民事第9部の渡邉充昭裁判官は下記の判断をくだした。

東京ドーム ©谷口亮/文藝春秋

プライバシー侵害について

〈本件記事に記載されている内容については、債権者も積極的に否定しておらず、真実であると一応認められる。また、債権者が代表取締役を務めるシステナが、株式を公開して機関投資家や一般投資家の売買の対象に供する上場企業であり、しかも、その市場が我が国を代表する企業が名を連ねるプライム市場であることをも踏まえれば、その代表取締役である債権者の身上、経歴及び行動は、システナの株主や機関投資家・一般投資家その他の社会公共の重大な関心事であると言い得る。このことに加えて、不貞行為が社会的に非難される行為であることからすれば、本件記事の内容は、公共の利害に関わる事項であるということができる。

 したがって、その余の点について判断するまでもなく、プライバシー権侵害を理由とする本件記事の削除請求には理由がない。〉