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5分で25℃以上も低下…車内の効率的な冷やし方とは

――車内を効率よく冷やすにはどうすればいい?

こちらも検証を行い、車内温度が55℃の車を5台用意して(1)ドア開閉(2)冷却スプレー(3)エアコンの外気導入(4)エアコンの内気循環(5)エアコン+走行。これらの方法で温度の変化を調べました。最も効率的なのは(5)で、車内温度は約5分で28℃にまで低下しました。

(5)の流れですが、まずは窓を全開にしてエアコンを外気導入にして走行します。温度設定は一旦最低(Lo)にしてください。次に熱気が車外に出たら窓を閉めて、エアコンを内気循環に切り替えて車内を冷やすというものです。こちらが最も効率的でしたので、参考になるのではと思います。

対策ごとの車内温度の変化(提供:JAF)

――冷房以外で車内を涼しくする方法はある?停車時と走行時それぞれで教えて。

車内の熱気を逃がすことがポイントになります。停車時では、車の窓をセキュリティー面も考慮して3センチほど開けておくこと。また、乗車時にドアを数回開閉すること。これらで車内温度を下げる効果(どちらも数℃程度)が期待できます。ただ、ドアの開閉は近隣の車にぶつけたり、車本体への衝撃も想定されるので推奨はしていません。走行時は窓を開けて、外気を入れることにとどまります。


――外気導入と内気循環の設定は、冷房の効率に関係してくるの?

関係はあります。内気循環は空気を循環させること、外気導入は外気を取り入れることです。そのため車内の熱気を逃がしたいときには外気導入、車内を冷やしたいときには内気循環にする。このように使い分けると、冷房の効率を上げることにつながると思います。
 

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――冷房とガソリンの燃費は関係性がある?温度設定の基準のようなものはある?

JAFではお答えできませんが、警察庁や国からなる「エコドライブ普及連絡会」によると、冷房を設定すると少なからず燃費には良くない影響があるようです。温度設定の基準もJAFとして示せるものはありませんが、自動車部品メーカーの「カルソニックカンセイ」では目安として、日本車は25℃、外車は22℃を推奨しています。この辺りを参考にしていただければと思います。